介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策について(2024/12/18)
12月17日、参院本会議で2024年度補正予算が可決、成立しました。令和6年度厚生労働省補正予算案も案のとおり成立しています。
ここでは、同案の総額8,454億円のうち、1,103億円を充てている「介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策」に関する情報を紹介します。
【施策の目的】
●介護人材の確保のための緊急的な賃金の引上げ
●賃上げとともに、職員の離職の防止・職場定着を推進するための介護現場における働きやすさの改善のための事業者における基盤整備、具体的なテクノロジーの導入・投資への支援、経営等の協働化・大規模化等を通じた職場環境改善
●小規模な事業者が多く経営資源にも制約がある訪問介護における、経験年数の短い方でも安心して働き続けられる環境整備、地域の特性・事業所規模を踏まえた経営支援、福祉施策と労働施策の連携体制強化やホームヘルパーの魅力発信を通じた人材確保の促進
【施策の概要】
●介護人材確保・職場環境改善等事業(806億円)
→ 介護職員等処遇改善加算を取得している事業所のうち、生産性を向上し、さらなる業務効率化や職場環境の改善を図り、介護人材確保・定着の基盤を構築する事業所に対し、所要の額を補助する
→ 介護事業所において、その介護職員等が、さらなる生産性向上・職場環境改善のため、自身の業務を洗い出し、その改善方策にも関与できる形とする等のための基盤構築を図る。このため、補助は、当該職場環境改善等の経費(注1)に充てるほか、介護職員等(注2)の人件費に充てることを可能とする
(注1)介護助手等を募集するための経費や、職場環境改善等(例えば、処遇改善加算の職場環境要件のさらなる実施)のための様々な取組みを実施するための研修等の経費 など
(注2)当該事業所における介護職員以外の職員を含む
●介護テクノロジー導入・協働化等支援事業(200億円)
→ 生産性向上の取組みを通じた職場環境改善について、ICT機器本体やソフト等の導入や更新時の補助に加え、それに伴う業務改善支援や地域全体で取り組む機器導入等に対する補助を行う
→ また、小規模事業者を含む事業者グループが協働して行う経営や職場環境の改善の取組みに対して補助を行う
●訪問介護の提供体制確保支援(90億円)
→ 地域において、利用者へ必要なサービスを安定的に提供できるよう、研修体制づくりやホームヘルパーへの同行支援など、人材確保体制の構築による安心して働き続けられる環境整備に向けた取組みとあわせて、経営改善に向けた取組みについて、事業所規模や地域の特性に合わせた支援を行う
「介護人材確保・職場環境改善等に向けた総合対策について」(令和6年11月29日事務連絡)では、各都道府県・市区町村に対して年度内の予算化に向けた検討を速やかに進めるよう求めており、内容が決まり次第詳細を示すとされています。
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