令和7年1月1日以降の労働者死傷病報告の電子申請の方法が示されました(2024/8/26)
8月23日、厚生労働省は、労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス(以下、「入力支援サービス」という)を活用した労働者死傷病報告の電子申請に関する新しい資料を公表しました。
次の2つが公表されています。
●リーフレット「事業主の皆さまへ 労働者死傷病報告の報告事項が改正され、電子申請が義務化されます 令和7年(2025年)1月1日施行」
●「帳票入力支援サービスを活用した労働者死傷病報告の電子申請方法について(令和7年1月1日から)」
電子申請による報告の適用に伴う主な改正点は、次のとおりです。
【主な改正点】
●旧様式では手入力(自由記入可)であった箇所をプルダウン選択またはコード入力とし、分類を斉一
→ 事業の種類:日本標準産業分類に基づいた細分類コード(4桁)または大分類から細分類までの業種を選択すると、対応するコードが入力内容に反映される
→ 被災者の職種:日本標準職業分類に基づいた小分類コード(3桁)または大分類から小分類までの職種を選択すると、対応するコードが入力内容に反映される
→ 傷病名および傷病部位:傷病名および傷病部位をプルダウン選択すると、対応するコードが入力内容に反映される
→ 国籍・地域および在留資格:国籍・地域および在留資格をプルダウン選択すると、対応するコードが入力内容に反映される
●災害発生状況について、原因等の把握につなげやすくするため、次の5段構成の問に回答する方法へ変更
① どのような場所で災害が発生しましたか?(被災時の作業場所)
→ 直前まで作業していた場所や具体的な機械(または重機等)の名称等を記入
② どのような作業をしているときに災害が発生しましたか?(作業者の作業行動を含む)
→ 単に「作業中」とせずに、具体的にどのような作業(または行動)をしていたか記入
③ どのような物(機械、化学物質等)、または環境(起因物および加害物)によって災害が発生しましたか?
→ 入力支援サービスに掲載予定の起因物、事故の型、傷病の部位、傷病名等を取りまとめた一覧表を参考に具体的に記入
④ どのような不安全な、または有害な状態があって災害が発生しましたか?
→ 「労働者の不注意」とせずに、関係労働者等から聴取し、災害発生原因
を具体的に記入
⑤ どのような災害が発生しましたか?(事故の型、傷病の部位、傷病名等)
→ 入力支援サービスに掲載予定の起因物、事故の型、傷病の部位、傷病名等を取りまとめた一覧表を参考に具体的に記入
●災害発生時の「略図」や添付書類のファイルのアップロード
→ イラスト等の「略図」のデータが添付できるように
→ 「略図」を手書きで作成後、スキャナで読み込んでPDFファイルとして添付する方法、スマートフォンで写真を撮ってそのデータを添付する方法、のいずれも可能
→ 災害現場等の写真をそのまま添付すると説明の意図するところがよくわからないことがあるので「略図」のPDFや撮影データを添付する
→ イラスト等だけでなく、補足の説明等も必要に応じて追記する
→ 社会保険労務士が提出代行を行う場合の必要書類もアップロードする
→ 添付できるファイルの仕様
ファイル形式:BMP、DOC、JPEG、JTD、PDF、PNG
サイズ:合計15MB
ファイル数:5ファイル以下
なお、令和6年12月以前に発生した労働災害についても、令和7年1月1日以降に報告される場合は電子申請による報告が適用されるとされています。
≪ 雇用関係助成金のDX化に関する内容とスケジュールが示されました | ミスマッチを緩和、改善するための省令・指針の改正が行われます ≫