家事使用人に係る実態調査の結果が示されています(2023/8/3)
8月1日、第189回労働政策審議会労働条件分科会が開催され、家事使用人に係る実態調査の結果が示されました。
この調査は、国・渋谷労基署長(介護ヘルパー)事件(令和4年9月29日東京地裁判決)をめぐり、家事使用人への労働基準法の適用除外問題について、家事使用人の実態自体が長らく調査されていないことから、その実態をきちんと把握することが必要として、独立行政法人 労働政策研究・研修機構が令和5年1月31日から令和5年3月15日まで実施したものです。
ここでは、資料で示された調査結果の中から一部を紹介します。
●基本属性
・年齢:「70代」50.1%、「60代」27.4%
・性別:「女性」98.8%
・通勤・泊まり込みの別:「通勤」83.8%、主に「泊まり込み」8.9%、「両方(通勤・泊まり込みが同程度の頻度)」6.0%
・登録している職業紹介所数:「1カ所」87.6%、「2カ所」 9.3%、「3カ所以上」 2.3%
・現在、家政婦(夫)として働いている先の数:「1件」47.5%、「2件」26.7%、「3件以上」22.0%(注)
(注)「2件」「3件以上」と回答した者のうち、1日の中で複数就労が「ある」39.2%、「ない」58.8%
●1日当たりの平均勤務時間等
・1日当たりの平均勤務時間(休憩時間を除く):「2時間未満」14.4%、「2時間以上5時間未満」43.0%、「5時間以上10時間未満」23.0%、「10時間以上」13.2%
・あらかじめ決められた休憩時間と勤務時間の違いが明確か:「はい」36.7%、「いいえ」63.3%
●業務内容、業務の指示
・普段行っている業務内容:「掃除関係の業務」84.6%、「食品・料理関係の業務」66.9%、「衣類・洗濯関係の業務」65.2%、「高齢者介護・認知症介護」46.4%、「住生活関係の業務」41.1%
・「高齢者介護・認知症介護業務」は介護保険に基づいて行っているか:「はい(介護保険に基づいている) 」32.6%、「いいえ(基づいていない)」 48.3%、無回答19.1%
・通常、家政婦(夫)業務に関する具体的な指示を行う者:「実際に家政婦(夫)として働く家庭の雇い主本人、または家族」80.2%、 「家庭外の会社(訪問介護サービス事業者や家事代行サービス業者等)」19.6%、「職業紹介所」19.3%
●病気・けが、労災保険の特別加入の状況
・業務中に病気やけがをした経験:「はい」15.2%、「いいえ」81.5%
・労災保険の特別加入の状況:「特別加入している」34.3%、「特別加入していない」43.1%、「わからない」13.2%
≪ 社会福祉施設における安全衛生対策好事例が公表されています | 個人事業者等に対する安全衛生対策のあり方に関する検討会の報告書素案が示されています ≫