お知らせ

建設業の人材確保・育成に向けた令和8年度予算概算要求の概要が公表されています(2025/9/4)

9月1日、厚生労働省および国土交通省は、建設業の人材確保・育成に向けた令和8年度予算概算要求の概要を公表しました。

次の3つを重点事項としています。

 人材確保
 人材育成
 魅力ある職場づくり

主な施策として、次のようなものが示されています。

人材確保
 ・建設事業主等に対する助成金による支援【拡充】
  → 人材確保等支援助成金若年者及び女性に魅力ある職場づくり事業コースにおいて、事業主が「建設業の魅力の発信から入職・定着」まで一体的に行う取組みを支給対象事業に追加し、入職者が定着した場合には上乗せ支援を実施する
  → 人材確保等支援助成金建設キャリアアップシステム等活用促進コースの雇用管理改善促進事業において、技能者の能力・経験に応じた適切な処遇を目的として中小建設事業主が実施するCCUSを活用した雇用管理改善の取組を支援する(登録手数料に係る助成は普及促進事業として継続実施する(令和8年度末まで延長))
  → 人材開発支援助成金(建設労働者技能実習コース)について、CCUSカード登録者の場合は賃金助成額を1.1倍にする(令和8年度末まで延長)
 
 ・ハローワークにおける人材不足分野のマッチング支援【拡充】
  → ハローワークに「人材確保対策コーナー」を設置し、関係機関等と連携した人材確保支援を実施する
  → 「人材確保対策コーナー」においては、求人者への求人充足に向けた助言・指導、求職者に対する担当者制によるきめ細かな職業相談・職業紹介、関係機関、業界団体等との連携によるセミナー、事業所見学会、就職面接会等を開催する
  → 「人材確保対策コーナー」を中心に、ハローワーク利用者に対してCCUS制度を周知するとともに、建設業の就職を希望する求職者に対してCCUS登録済み建設事業主の求人情報を提供し、応募を勧奨する

 ・建設業の生産性向上の促進【新規】
  → 中長期的な視野に立脚した建設業行政検討に向け、ICT導入に係る生産性向上策の深堀調査や、今日的な「技術と経営に優れた企業」を適切に評価するために経営事項審査等の企業評価の見直し検討を実施する

 ・建設業への入職促進に向けた魅力発信事業【新規】
  → 担い手の確保による「地域の守り手」となる建設業の中長期的な持続性確保のため、工業高校生、退職自衛官、就職氷河期世代をはじめとした、建設業への就業有望層に向けたPR手法の整理および就業障壁の解消に向けた調査を実施予定
  

魅力ある職場づくり
 ・働き方改革推進支援助成金による支援【拡充】
  → 生産性を高めながら労働時間の短縮等に取り組む中小企業・小規模事業者や、中小企業から構成され、傘下企業を支援する事業主団体に対する助成を行う
  → 令和6年4月から時間外労働の上限規制が適用されている業種等については、他の業種と比べ労働時間が長い実態があることも踏まえ、専用のコースを用意し、引き続き助成を行う

 ・雇用管理責任者等に対する研修の実施【拡充】 
  → 雇用管理に関する基礎的な知識を習得する「基礎講習」に加え、若年者等の職場定着および技術の習得が円滑に進むよう、指導する立場にある者等と若年労働者等が円滑なコミュニケーションを取りながら働くことのできる環境づくりの手法等を学ぶ「コミュニケーションスキル等向上コース」を建設業の雇用管理責任者等に対して実施する

 ・個人事業者等の安全衛生確保支援事業【拡充】
  → 個人事業者等による災害の防止を図るため、改正労働安全衛生法の内容に関する説明会の開催、労災保険に特別加入している一人親方等に対する安全衛生教育、一人親方等が入場している工事現場への巡回指導を実施する