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一般健康診断の検査項目等に関する検討の中間とりまとめ案が示されています(2024/10/18)

10月18日、第8回労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会が開催され、中間とりまとめ案が示されました。

次の項目の取扱いに関する内容となっています。

【女性特有の健康課題に関する項目】
一般健康診断問診票への質問の追加
 → 一般健康診断問診票に女性特有の健康課題(月経困難症、月経前症候群、更年期障害等)に係る質問を追加することが適当

事業者への情報提供
 → 女性特有の健康課題を抱える個々の労働者と事業者をつなぐ観点から、望ましい対応を、健診機関向けガイドラインに示す
 → 具体的には、労働者が、女性特有の健康課題で職場において困っている場合、専門医の早期受診を勧奨すること、その上で、専門医の診断書を持って事業者に相談することは可能であること(既に、専門医の診断を受けている場合も同様に可能であること)を健診機関向けガイドラインに明示
 → また、女性特有の健康課題で職場において困っている労働者を対象に、自らが事業者に相談を行うことは現時点であっても可能であるとともに、その場合には、専門医による診断書等を示すことが望ましいことを事業者向けガイドラインにも明示。なお、これらの取扱いについては、あらかじめ、衛生委員会等にて労使間で十分に話し合うことが考えられる
 → 女性特有の健康課題に配慮した職場環境を積極的に推進する企業においては、労働者に説明した上で、問診票の回答を集計した情報(以下、「集計情報」という)を健診機関より入手し、取組みに活用することが考えられる。個人が特定されやすい場合は、集計情報を提供しないことが必要。また、自分の回答を集計情報に使用されたくない場合は、本人の意思を確認の上、集計情報を使用させないようにすることが必要

【男性の更年期障害】
・現時点では、男性の更年期障害という疾患概念自体に曖昧さがあることに加え、労働者個人の精神的な状態が前面に出やすく、鑑別の課題もあり、健康診断における問診でのスクリーニングが困難
・今後、さらなる医学的知見の集積を踏まえ、必要に応じて検討

【歯科に関する項目】
・問診を含め、労働安全衛生法に基づく一般健康診断に歯科健診を追加することは困難
・「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」(昭和 63 年指針公示第1号)の「歯と口の健康づくりに向けた口腔保健指導」が現状では十分に実施されているとは言えないことから、今後、好事例を展開する等普及啓発を強化することにより、歯科受診に繋げる方策を検討してはどうか