お知らせ

外国人介護人材の訪問系サービスなどへの従事に関する事業者の遵守事項が示されました(2024/3/26)

3月22日、第6回外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会が開催され、外国人介護人材の訪問系サービスなどへの従事に関する事業者の遵守事項が示されました。

資料によれば、介護職員初任者研修(注)を修了した有資格者等であることを前提に、所定の遵守事項を適切に履行できる体制・計画等を有することを条件として従事を認めるべき、とされています。
 (注)介護業務を遂行するうえで最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身に付け、基本的な介護業務を行うことができるようにすることを目的として行われる研修で、合計130時間のカリキュラム修了後は筆記試験が行われます。

【事業者に求める措置】
・受入事業者に対して、下記の遵守事項を適切に履行できる体制・計画等を有することについて、事前に巡回訪問等実施機関に必要な書類の提出を求める
・外国人介護人材の訪問先の選定にあたって、当該外国人介護人材のコミュニケーション能力や介護技術の状況、利用者の特性等を踏まえつつ、サービス提供責任者等(以下、「サ責」という)の意見も勘案し、判断するとともに、従事に際しては受入事業者から利用者・家族に対して丁寧な説明を行うなど、適切な配慮を求める

【遵守事項】
① 受入事業者が行う外国人介護人材への研修
 → EPA介護福祉士の訪問系サービスで求める留意事項と同様に、訪問介護の基本事項、生活支援技術、利用者、家族や近隣とのコミュニケーション(傾聴、受容、共感などのコミュニケーションスキルを含む)、日本の生活様式等を含むものとする。

② OJTの実施
 → 受入事業者は、訪問系サービスの提供を一人で適切に行えるように、一定期間、サ責等が同行する等の必要なOJTを行う。回数や期間については、利用者や外国人介護人材の個々状況により、受入事業者により適切に判断する。

③ キャリアアップ計画の作成
 → 受入事業者等は外国人介護人材の訪問系サービスを実施する際、外国人介護人材の意向等を確認しつつ、外国人介護人材のキャリアパスの構築に向けたキャリアアップ計画を作成する。

④ ハラスメント対策
 → 受入事業所内において、
・ ハラスメントを未然に防止するための対応マニュアルの作成・共有、管理者等の役割の明確化
・ 発生したハラスメントの対処方法等のルールの作成・共有などの取組みや環境の整備
・ 相談窓口の設置等の相談しやすい職場環境づくり
・ 利用者・家族等に対する周知
等の必要な措置を講ずる。

⑤ 環境整備
 → 外国人介護人材の負担軽減や訪問先での不測の事態に適切に対応が行えるように備える観点から、介護ソフトやタブレット端末の活用による記録業務の支援、コミュニケーションアプリの導入や日常生活や介護現場での困りごと等が相談できるような体制整備など、ICTの活用等も含めた環境整備を行う

今後は具体的な制度設計を進め、準備が出来次第、順次施行することが想定されていますが、国会に提出されている「出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律案」では、新設される育成就労制度は原則3年以内の施行とされていることから、この状況にも留意する必要がある、とされています。

特に、現行の技能実習制度では「本国への技能移転」という制度趣旨に基づき技能実習生の業務範囲を定めていることから、現行の技能実習制度の下で訪問系サービスなどへの従事に関して具体的な制度設計を進める場合には、移転すべき技能等既存の制度との整合性について、一定の整理を行う必要がある、とされています。