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アフターコロナを見据えた雇用政策の方向性に関する議論の整理(案)が示されました(2022/6/22)

6月20日、令和4年度第3回雇用政策研究会が開催され、アフターコロナを見据えた雇用政策の方向性に関する議論の整理(案)が示されました。

コロナ禍の経験を踏まえた労働市場における課題として、次の5つが挙げられています。

 労働供給制約とそれに伴う人手不足
 働き方の多様化
 デジタル化への対応と労働生産性の向上
 豊かな人生を支える健康的な職業生活の実現
 都市部と地方部における地域間格差

課題克服のためには不測の事態にも柔軟に対応できる「しなやかな労働市場」の構築が求められるとして、その構築に向けた基本的考え方については、次の5つに整理されています。

労働者は、経済情勢の変化や産業構造の変化に関する不確実性を認識し、不確実性の中にあっても安定的に仕事を得ることができるよう、自律的なキャリア形成を図っていくこと
企業は、不確実性の中でも事業を継続し、成長していけるよう、多様な人材育成のチャネルの活用や、職務や必要なスキルの明確化を含む戦略的な人材育成を行うとともに、企業内外の多様な人材の活用を図っていくこと
政府は、こうした労働者・企業の取組みをサポートするため、労働市場の基盤整備を図り、再就職支援やキャリアコンサルティングを通じて多様なキャリア形成の「場」を提供するとともに、多様性に即したセーフティネットを構築すること
労働者が健康的に働くことができ、余裕を持って仕事と生活時間を両立でき、そして働きながらでも自己実現が可能な環境を整備すること
ライフステージに合わせて働き方を選択し、かつ、希望に応じて労働市場に復帰できる支援を充実させること

そして、構築を進めるための仕組みづくりとして、次の4つが重要とされています。

 労働者のワーク・エンゲージメントを高め、労働生産性と企業業績の向上に繋げる仕組み
 多様なチャネルを活用した労働者のキャリア形成と企業の人材育成を促進する仕組み
 ウェル・ビーイングへの取組みが人材確保と労働供給の増加に繋がる仕組み
 労働市場の基盤強化と多様性に即したセーフティネットの構築を通じ最適な資源配分を実現する仕組み