お知らせ

育児介護休業法および雇用保険法の改正法案要綱に対する諮問・答申が行われました(2021/2/10)

2月5日、労働政策審議会は、令和3年1月27日に諮問された育児介護休業法および雇用保険法改正案要綱について、おおむね妥当と認める答申を行いました。今後は、厚生労働省において法律案が作成され、今通常国会に提出される予定です。

主な内容および施行予定は、次のとおりです。

【育児介護休業法】
有期契約労働者の育児休業・介護休業について、「引き続き雇用された期間が1年以上」の要件を、無期雇用労働者と同様の取扱い(労使協定の締結により除外可)とする。
 施行期日:令和4年4月1日

事業主が講ずべき措置((1)事業主による、妊娠・出産(本人または配偶者)の申出をした労働者に対し面談や書面等により育児休業制度その他省令で定める事項を知らせる措置、(2)育児休業申出に係る労働者の意向確認の面談その他の厚生労働省令で定める措置、(3)育児休業申出が円滑に行われるようにするための措置)の義務化
 施行期日:令和4年4月1日

育児休業の分割取得等
 施行期日:公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日

出生時育児休業の新設
 施行期日:公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日

育児休業の取得状況の公表
 施行期日:令和5年4月1日

【雇用保険法】
出生時育児休業の新設に対応した出生児育児休業給付金の創設
 ・2回まで分割して出生時育児休業を取得した場合にも受給できる
 ・休業中の就労の取扱いを、最大10日(これを超える場合は80時間)の範囲内とし、賃金と給付の合計額が休業前賃金の80%を超える場合には、当該超える部分について給付を減額する
 ・出生時育児休業を開始した日前2年間に、みなし被保険者期間が通算して12カ月以上であったときに、休業開始時賃金日額に出生時育児休業をした期間の日数を乗じて得た額の67%に相当する額の出生時育児休業給付金を支給する
 ・67%の給付率が適用される期間(6カ月間)の取扱いは、出生児育児休業給付金と育児休業給付金の期間を通算する
 ・支給手続は、子の出生後8週経過以後に1度の手続きにより行う
 施行期日:公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日

育児休業給付金の改正
 ・分割取得が可能になることに対応して、同一の子に係る2回の育児休業まで支給する
 ・同一の子について2回以上の育児休業をした場合は、初回の育児休業を開始した日を基準としてみなし被保険者期間および休業開始時賃金日額を計算する
 ・既に同一の子について出生時育児休業をしていた場合における育児休業給付金の額は、初回の育児休業開始日から起算し育児休業給付金と出生時育児休業給付金の支給に係る休業日数が通算180日に達する日までの間に限り、休業開始時賃金日額に支給日数を乗じて得た額の67%に相当する額とする
 ・1歳以降の延長の場合の育児休業の開始日の柔軟化や特別な事情があるときの再取得が可能となることに対応して、こうした場合には例外的に3回目以降の育児休業でも支給する
 施行期日:公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日