在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係) が公表されています(2021/1/19)
1月15日、国税庁ホームページに、企業がテレワークを行う従業員に対して費用補助を行う場合の課税取扱いに関する「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ(源泉所得税関係) 」が公表されました。
FAQでは、次の費用に関する取扱いを示しています。
●在宅勤務手当
●在宅勤務に係る事務用品等の支給
●在宅勤務に通常必要な費用(電話料金(通話料、基本使用料)およびインターネット接続に係る通信料(以下、「通信費」という)、電気料金)
●レンタルオフィス代等
通信費、電気料金については、従業員が家事部分を含めて負担した分から、業務に使用した部分を合理的に計算し、その金額を企業に報告して精算すれば、給与として課税する必要はないとされ、算式や計算例も示されています。
【在宅勤務手当】
・実費相当額を精算する方法により、企業が従業員に対して支給する一定の金銭については、従業員に対する給与として課税する必要はない。
・毎月 5,000 円を渡切りで支給するなど、返還する必要がない金銭を支給した場合は、給与として課税する必要がある。
(注)在宅勤務手当としてではなく、通常必要な費用を精算する方法により従業員に対して支給する一定の金銭については、給与として課税する必要はありません。
【在宅勤務に係る事務用品等の支給】
・企業が所有する事務用品等を従業員に貸与する場合には、従業員に対する給与として課税する必要はない。
・企業が従業員に事務用品等を支給した場合(事務用品等の所有権が従業員に移転する場合)には、従業員に対する現物給与として課税する必要がある。
(注)従業員が立替払いにより購入した後、領収証等を企業に提出してその購入費用を精算する場合は、給与として課税する必要はありません。
【在宅勤務に通常必要な費用】
●電話料金
・通話明細書等により確認した業務使用分に係る料金を企業が従業員に支給する場合には、従業員に対する給与として課税する必要はない。
・業務のための通話を頻繁に行う業務に従事する従業員については通話明細書等に代えて、FAQで示す算式(基本使用料・通信料等の月額×その月の在宅勤務日数割合×1/2)により算出したものを、業務使用分として差し支えない。
・基本使用料は、上記算式により算出したものを企業が従業員に支給する場合には、給与として課税しなくて差し支えない。
(注)業務のための通話を頻繁に行う業務とは、例えば、営業担当や出張サポート担当など、顧客や取引先等と電話で連絡を取り合う機会が多い業務として企業が認めるものをいいます。
●インターネット接続に係る通信料
・基本使用料やデータ通信料などについては、FAQに示す算式(基本料金・電気使用料の月額×業務使用床面積割合×その月の在宅勤務日数割合×1/2)により算出したものを企業が従業員に支給する場合には、給与として課税しなくて差し支えない。
●電気料金
・基本使用料や電気使用料などについては、算式により算出したものを企業が従業員に支給する場合には、給与として課税しなくて差し支えない。
【レンタルオフィス代等】
・(1)従業員がレンタルオフィス代等を立替払いし、かつ、(2)領収書等を企業に提出して精算されているものについては、給与として課税する必要はない。
・従業員に金銭を仮払いし、レンタルオフィス代等に係る領収証等を企業に提出し精算した場合も同じ。
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