「年収130万円の壁」対策のためのキャリアアップ助成金拡充に関する内容が示されました(2025/3/31)
3月28日、第81回労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開催され、3党(自由民主党、公明党、日本維新の会)合意による働き控えの解消に向けた措置に関する内容が示されました。
合意の内容は、次のとおりです。
・「年収130万円の壁」について、働き控えの解消を図るため、賃上げや就業時間の延長等を通じて労働者の収入を増加させる事業主を支援する措置を令和7年度中から実施する。
・従来、「年収106万円の壁」への対応として実施しているキャリアアップ助成金による措置を拡充することとし、その際、中小・小規模事業者への支援強化や使い勝手のさらなる向上等を行う。
・この措置は時限的措置とし、第三号被保険者制度のあり方を含めた「年収130万円の壁」に関する制度的な対応のあり方についてさらに検討を進める。
措置の内容としては、次の3類型の第3号被保険者の収入を増加させる事業主に対し、1人当たり最大75万円支援するとされています。
1 従業員50人超の企業で週20時間未満働く場合
2 従業員50人以下の企業で被用者保険に加入していない短時間労働者
→ 労働時間の延長等を通じ週20時間以上働き、被用者保険に移行する取組みを行う事業者に対し支援
→ 2について、労働時間の延長等を通じ週30時間以上働き、被用者保険に移行する取組みを行う事業者に対し支援(注)
(注)労使合意に基づき任意で短時間労働者への適用を行う事業者についても支援を行う
3 被用者保険非適用事業所で働く場合
→ 労使合意に基づき被用者保険の対象となる事業者に対し1、2と同様に支援
この措置のため、令和7年度予算を修正する額は、+63億円とされています。
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