女性活躍推進および職場におけるハラスメント対策についての検討課題が示されました(2024/10/23)
10月21日、第74回労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開催され、女性活躍推進および職場におけるハラスメント対策についての検討課題が示されました。
次のような内容となっています。
1 女性の職業生活における活躍のさらなる推進
?女性活躍推進法の延長
→ 令和7年度末に迎える期限の延長
?中小企業における取組みの推進
→ 常時雇用労働者数100人以下の企業が、現在、一般事業主行動計画の策定が努力義務とされている扱い
?女性の職業生活における活躍に関する情報公表の充実
①男女間賃金差異の情報公表の拡大
→ 対象企業規模の拡大
→ 「説明欄」のさらなる活用の促進
②女性管理職比率等の情報公表の義務化等
→ 女性管理職比率等の情報公表の義務化
→ 公表を義務とする場合の対象企業規模
→ 女性管理職比率の情報公表にあたって、女性管理職の状況の的確な把握を可能とするため、女性管理職比率について新たに「説明欄」を設けた上で、男女それぞれの労働者数を分母とし、男女それぞれの管理職数を分子とする男女別管理職登用比率を、参考値として記載することを促すことについて
③情報公表必須項目数
→ 現在任意の項目から選択した上で公表しなければならないとされている情報公表項目の数について
④「女性の活躍推進企業データベース」の活用強化
→ データベースの活用強化について
?職場における女性の健康支援の推進
→ 事業主行動計画策定指針等にそうした要素を盛り込むことについて、また、プライバシーへの配慮の必要性について
?えるぼし認定制度の見直し
→ 現行のえるぼし認定の基準では適切に評価することができない企業について、その取組みや実績を評価することができるよう、必要な見直しを行うことについて
→ 職場における女性の健康支援に積極的に取り組む企業のインセンティブとなるよう、えるぼし認定制度の見直しを行うことについて
2職場におけるハラスメント防止対策の強化
?職場におけるハラスメントは許されるものではない旨の明確化
→ 事業主の雇用管理上の措置義務が規定されている4種類のハラスメントに係る規定とは別に、一般に職場のハラスメントは許されるものではないという趣旨を法律で明確にすることについて
?カスタマーハラスメント対策の強化
①雇用管理上の措置義務の創設
→ 事業主の雇用管理上の措置義務とすることについて
②カスタマーハラスメントの定義
→ 「雇用の分野における女性活躍推進に関する検討会報告書」で示された定義について、また指針等で示す内容について
③上記のほか指針等において示すべき事項
→ 指針等において、「正当なクレーム」はカスタマーハラスメントに当たらないことやカスタマーハラスメント対策を講ずる際、消費者法制等に留意する必要があること、講ずべき措置の具体的な内容を示すことについて
④他の事業主から協力を求められた場合の対応に関する規定
→ カスタマーハラスメントについても、事業主が、他の事業主から必要な協力を求められた場合の協力に関する規定を設けることについて
⑤カスタマーハラスメントの防止に向けた周知・啓発
→ 消費者等に対する必要な周知・啓発
?就活等セクシュアルハラスメント対策の強化
①雇用管理上の措置義務の創設
→ 特にセクシュアルハラスメントの防止を、職場における雇用管理の延長として捉えた上で、事業主に義務付けられた雇用管理上の措置が講じられるようにしていくことについて
②指針等において示すべき事項
→ 指針等に面談等を行う際のルールをあらかじめ定めておくことや、相談窓口を求職者に周知すること、セクシュアルハラスメントが発生した場合の相談対応等を盛り込むことについて
?いわゆる「自爆営業」についての考え方の明確化
→ 「事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」に明記することについて
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