自動車運送事業者に対する行政処分等の基準引上げに関するパブリックコメント募集が行われています(2024/7/5)
7月1日、国土交通省は、自動車運送事業者に対する行政処分等の基準の改正案に関するパブリックコメント募集を開始しました。
これは、「物流革新に向けた政策パッケージ」(令和5年6月2日決定)において悪質な法令違反が常態化していると認められるトラック事業者に対する監査を強力に実施するとされ、監査実施後に廃業届を出す事業者がいることや、飲酒運転事故件数が下げ止まり増加傾向にあることから、その対策も求められているとして、当該政策パッケージに盛り込まれた項目等を具体化するための改正を行うものです。
令和6年8月中に改正通達が発出され、令和7年1月中に施行される見通しとなっています。
改正概要は、次のとおりです。
【酒酔い・酒気帯び運転に係る行政処分基準の強化(トラック、バス、タクシー)】
●指導監督義務違反(新設)
→ 酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合において、飲酒が身体に与える影響、飲酒運転、酒気帯び運転の禁止に係る指導が未実施
→ 初違反:100日車
→ 再違反:200日車
●点呼の実施違反(新設)
→ 酒酔い・酒気帯び運行が行われた場合において、点呼が未実施
→ 初違反:100日車
→ 再違反:200日車
【その他(トラックのみ)】
●勤務時間等告示(注)の遵守違反(処分量定の引上げ)
(改正前)
・未遵守計6件以上15件以下
→ 初違反:10日車
→ 再違反:20日車
・未遵守計16件以上
→ 初違反:20日車
→ 再違反:40日車
(改正後)
・未遵守計6件以上
→ 初違反:未遵守1件当たり2日車
→ 再違反:未遵守1件当たり4日車
(注)「貨物自動車運送事業の事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準」(平成13年国土交通省告示第1365号。内容は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改善基準告示))
●点呼の未実施(処分量定の引上げ)
(改正前)
・未実施20件以上49件以下
→ 初違反:10日車
→ 再違反:20日車
・未実施50件以上
→ 初違反:20日車
→ 再違反:40日車
(改正後)
・未実施20件以上
→ 初違反:未遵守1件当たり1日車
→ 再違反:未遵守1件当たり2日車
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